日時:8月27日(日) 13:00 ~ 14:00
会場:立正大学品川キャンパス 11号館5階(1151教室)
講師 中田 洋二郎 氏(立正大学心理学心理学科)
企画者:日本応用心理学会第84回大会委員会 |
JAAP The Japan Association of Applied Psychology |
日時:8月26日(土) 13:15 ~ 14:45
会場:立正大学品川キャンパス 11号館5階(1151教室)
企画者:日本応用心理学会第84回大会委員会 司 会:古屋 健 氏(大会委員長) |
[学会賞:論文賞]
九島 紀子 氏(立正大学大学院心理学研究科)
化粧が対人印象に及ぼす影響 ━ 顔形態とメイクの差異による印象操作の実証的研究 ━
[学会賞:奨励賞]
仲嶺 真 氏(筑波大学人間系,日本学術振興会特別研究員)
街中での異性関係開始 ━ その危険性も考慮に入れて ━
[齊藤勇記念出版賞]
坂井 信之 氏(東北大学大学院文学研究科)
香りや見た目で脳を勘違いさせる ━ 毎日が楽しくなる応用心理学 ━
[テーマ] 『調査法のいま ~ 理論と技法,実践,そして展望 ~』
社会科学における研究手法として,調査は欠かすことのできないものであり,質問紙法を筆頭に,観察やインタビューなど,さまざまな手法を駆使してさまざまな場面でデータが収集され,分析がなされて,科学の発展に寄与しています。心理学系や社会学系の大学・大学院でもカリキュラムの中には必ず調査法に関する教育が含まれています。 それだけ私たちにとって身近なものとして意識されている「調査」ですが,ではその理論や技法について,私たちはどれほど正確な知識を持ち合わせているでしょうか。また,最近はインターネット上でのいわゆるWeb調査なども頻繁に行われるようになっていますが,私たちはそうした新しい調査技法についてどれほど正確な知識を持ち合わせているでしょうか。そして,調査の技法や実践の発展に,心理学はどのように貢献していくことができるのでしょうか。 今回の公開シンポジウムでは,調査の方法論や技法についての「いま」を俯瞰し,今後の展望について探っていきたいと考えています。話題提供をお願いした3名の研究者は,調査についての理論や技法について研究されている方,あるいはフィールドでの実践経験豊かな方であり,いずれも今回のテーマに適した話題を提供いただける方々です。 企画委員会としては,この公開シンポジウムをきっかけに,応用心理学の世界でも調査法に関する議論が大いに盛り上がることを期待しています。 |
[日時] 2016年11月19日(土) 13時30分~16時(予定) [場所] 東京未来大学 ◆入場・参加費無料(事前申込み不要) 最寄駅からの道順 [企画] 日本応用心理学会企画委員会 [共催] 東京未来大学モチベーション研究所 [司会] 谷口 淳一(帝塚山大学) |
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[話題提供者] | |
(1) | 予備調査・プリテストの革新 ━ 学際的研究をめざして ━ 木村 邦博(東北大学文学研究科) 1980年代半ばから,認知科学等の知見や方法にもとづいて調査法を改善しようという学際的アプローチが発展してきた。特に予備調査・プリテストに関しては,従来の方法はいきなり「本番同様の舞台稽古」をするようなものだったという反省から,代替的あるいは補完的な方法が推奨されるようになった。それには,認知面接法,行動コーディング,パラデータ分析,無作為配分実験,統計的モデリングにもとづくデータ解析,などがある。この報告では,統計的モデリングにもとづく既存データの解析の一例として,複数回答形式質問における黙従傾向の問題を潜在クラス分析によって検討した研究を紹介し,無作為配分実験研究などへの展開について考察する。 |
(2) | Web調査の可能性と課題 ━ 調査票設計とパネル管理 ━ 山田 一成(東洋大学社会学部) わずかな研究費で成人男女1,000人の調査が可能。たった2日で10,000人規模の大調査が完了。そんな実証研究を現実のものとする公募型Web調査は,今,日本で最も頻繁に使われ,大きな期待を集める調査法である。しかし,そうしたWeb調査は本当に正しく使われているだろうか。回答形式を変えただけで大幅に低下する回答率。予想もしなかった因子パターンの析出。そんな結果に直面し,「どこで間違った?」と思った研究者も少なくないのではないか。本報告では,そんな現状を少しでも改善すべく,Web調査の方法論的基礎研究のなかから,日本における試行と研究成果を紹介する。 |
(3) | 「ワークショップ型」調査の可能性 ━ 地域課題の解決に向けて ━ 石阪 督規(埼玉大学基盤教育研究センター) これまでのローカルコミュニティ調査には,「対象者の本音がなかなかつかめない」「言語化しにくい情報を把握できない」などの課題があるといわれてきた。こうしたなか,対象者自らが,考え,語り,対話することで,アンケートやインタビューでは得られないリアリティのある意見をデータとして取得する「ワークショップ」を取り入れた調査手法が,近年注目されている。「ワークショップ」を用いたコミュニティ調査の事例をふまえ,それらの今日的意義と課題について報告する。 |
[指定討論者] | |
(1) | 田崎 勝也(青山学院大学国際政治経済学部) |
(2) | 浮谷 秀一(東京富士大学経営学部) |
[当日の写真] | ||
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会場の風景 | ||
企画委員長 | ||
理事長 |
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日時:9月2日(木) 10:40~11:40 会場:札幌市立大学 桑園キャンパス 大講義室 講演者 |
人と人を結ぶために欠かせないコミュニケーションは空気みたいなものである。自分の個性を築き,社会的な帰属性を得るのもコミュニケーションすることによってのみ可能である。 相互の意見を交える場合の言葉の用い方は論理的,意識的になされるものの,日常的な多くの場面では,コミュニケーションしていること自体に気づいていないことも多い。いわゆる非言語的コミュニケーションにその例を多く見ることができる。しかし,暗黙裡に行っている行動にこそ,当該者の本音が表れやすく,多くの規則性を知ることができる。これまでのコミュニケーション研究において多数の規則性が明らかになってきている。 さらに,コミュニケーション・メディアの革新によって,コミュニケーションの方法の変化のみならず,チャネルの持つ機能自体も変化しつつある。加えて,コミュニケーションは多くのチャネルによって構成されており,個々の持つ機能と総体的な働きを勘案する必要がある。 コミュニケーションの目的は,自分のメッセージを正確に伝え,相手のメッセージを過不足なく受け取り,互いに「分かりあう」,「満足できる」関係を築くこと,そして,その関係を拡張し,自他の違いを認めつつも,住みやすい社会を維持していくことであろう。これは,換言するならば,個人のwell-beingの向上を目指しつつ,同時に社会のwell-beingを目指すことに外ならない(両者は背反的に捉えられがちだが,個人は社会に含まれ,社会は個人によって成り立つので,本来は背反的ではない)。コミュニケーション研究においては,メディア環境を勘案しつつ,個人の行動と対人関係ひいては社会の有り様を同時に考える必要がある。 このような視点を踏まえて,以下の諸点について述べたい。
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日時:9月1日(木) 13:10~15:10 会場:札幌市立大学 桑園キャンパス 大講義室 司会者 山本 勝則 氏(札幌市立大学) 講演者 |
応用心理学は,人の認知および行動と,現実社会で生起する事象との関連を扱うことが多い学問分野です。 生起した事象を解明するためには情報収集と分析が行われますが,原因や影響要因を明らかにするために,シミュレーションが用いられることがあります。出来事をシミュレーションで再現することは,事象の解明の有力な手段です。そして,その後の対策を検討するためにも役立ちます。一方,シミュレーションは,今後生起する事象を想定して,そこで人が行うことを求められる行動を身に付ける訓練に用いられることもあります。将来に向けた技術トレーニングとしてのシミュレーションは,必要な技術を身に付けるための強力な手段です。そしてそれと共に,直面することが予想される状況に取り組むための,心準備としても役立ちます。 このような性質を有するシミュレーションは,昨今,技術開発,リスク管理,技術トレーニングなど様々な分野で用いられています。この連続講演では,シミュレーション研究とシミュレーション教育に詳しい,二人の先生をお迎えしてお話をしていただくことにしました。 深澤伸幸先生には,事故とヒューマンエラーとの関連を解明するために,シミュレーションを活用する方法についてお話いただきます。 中村惠子先生には,看護教育・看護継続教育場面での技術トレーニングへのシミュレーションの活用についてお話いただきます。 技術開発,リスク管理,技術トレーニングなどの実践的課題に取り組むために,そこで生じている認知と行動の分析と行動変容を目的としたシミュレーションの活用の可能性を,実践例を通して検討したいと思います。 シミュレーションは,シミュレートされる現実との関係では,仮想現実です。しかし,現代社会は,デジタル化の進展に伴って,あらゆる分野でバーチャルな世界が優勢になりつつあります。特に,札幌は“初音ミク”発祥の地と言われ,仮想現実が,現実世界で市民権を得た場所です。リアルとバーチャルを繋ぐシミュレーションについて,応用心理面からの可能性を語るのにふさわしい場であると思います。 |
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[テーマ] 『応用心理学の未来 ~ 実社会との連携活動を目ざして ~』
本年9月に開催された日本応用心理学会第82回大会では,正田亘名誉会員より「応用心理学会の歴史と活動,来し方と将来への期待」と題して特別講演をいただきました。講演の中で,将来への期待の一つとして実社会との連携活動の普及が挙げられましたが,そのための研究活動は今後どのような展開が期待されるでしょうか。このシンポジウムでは,研究の最前線で活躍されている気鋭の研究者に話題を提供いただき,研究の応用という点での面白さや意義,課題を,それぞれの領域・視点から語っていただく中で,実社会との連携活動をどのように進めていくことが必要であるか,これからの応用心理学研究活動の方向性を探っていきたいと思います。 |
[日時] 2015年12月12日(土) 13時30分~16時(予定)
[場所] 東京未来大学 ◆入場・参加費無料(事前申込み不要) 最寄駅からの道順 [企画] 日本応用心理学会企画委員会 [共催] 東京未来大学モチベーション研究所 [司会] 谷口 淳一(帝塚山大学) |
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[話題提供者] | |
(1) | 犯罪心理学の視点から:Man vs. Machine論争の先へ 萩野谷 俊平(栃木県警察本部刑事部科学捜査研究所) 犯罪捜査の分野では,これまでに研究知見に基づく意思決定支援システムの開発が行われ,研究の応用について一つの道筋が示されてきた。しかしながら,近年ではそれらのシステムの有効性について,研究者の間で激しい論争が展開されている。そこで本発表では,犯罪捜査の分野で行われた最近の研究について述べた後,意思決定支援システムの有効性に関する論争の経過を解説する。さらに,それらの先に見えてくる新たな応用の展開について考察したい。 |
(2) | 装い心理学の視点から:卑近なテーマがゆえの陰と光 鈴木 装いとは,「身体の外観を変えるために用いるすべてのものやそのための行為,およびその結果としての状態」を意味し,空間的・時間的普遍性を有している。装いに関する研究は,その卑近さゆえに,必ずしも心理学の分野の中で「まっとうな研究テーマ」としてみなされてきたわけではない。しかし,その卑近さゆえに,装い研究には様々なかたちでの応用可能性があると考えられる。そこで本発表では,まず,装いの概念およびこれまでの心理学の中での装いというテーマの扱われ方について話をさせて頂き,その後,いかに装い研究に応用可能性があるかについて,いくつかの例を挙げながら話をさせて頂きたいと考えている。さらに,時間がゆるせば,今後の展望も述べさせて頂けたらと考えている。 |
(3) | 安全心理学の視点から:企業の委託研究から学んだこと,悩んでいること 余村 朋樹(公益財団法人 大原記念労働科学研究所) 発表者がこれまで労働科学研究所で行ってきた研究活動には,競争的資金による研究や,官公庁からの委託研究もあるが,多くは企業からの委託研究である。委託研究のテーマは多岐に渡るが,それらの多くに共通することは,事故・トラブルの事例分析や,質問紙,面接,作業観察などを用いて,当該組織が抱える安全を阻害する要因とそのメカニズムを明らかにするとともに,対策を立案,実行,評価することである。本シンポジウムでは,これまでの研究活動の中で学んだことや現在課題として悩んでいることを開陳してみたい。 |
[指定討論者] | |
(1) | 深澤 伸幸(東京富士大学) |
(2) | 沢宮 容子(筑波大学) |
[当日の写真] | ||
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企画委員長 | ||
理事長 | ||
司会 | ||
話題提供者 | ||
指定討論者 |
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日時:9月5日(土) 13:40 ~ 15:40
場所:東京未来大学 B422
司会者 田中 真介 氏(京都大学国際高等教育院) 話題提供者 指定討論者 |
誰もが住みやすい社会で自分の価値を高め,満足した生き方をしたいと考えているものの,現実にはそう簡単ではない。時には,自分の意思とは関係なく,理不尽な誘惑を受けたり,気づかないままに,特定の集団のメンバーとして抜き差しならない状況に陥っている場合もある。しかも,それは,年齢にはかかわらない。「オレオレ詐欺」,「悪徳商法」,「エセ宗教カルト」などの悪弊は後を絶たない。しかも,残念なことは,これらの被害の背景には,いい人生をおくりたい,他人を助けたいなどwell-beingを目指す心があることである。誰もが満足できる幸せな社会に生き,価値ある人生をおくりたいと願いながら,それが裏切られる。そこからどのようにして脱却するのか,個々人がどう行動し,どのような人間関係,社会を築く努力をすればいいのであろうか。若者,シニア世代,コミュニティ社会を各々の切り口として,3人の話題提供を受けて考え,アクションを取る工夫をしていきましょう。 |
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[テーマ] 『社会貢献の心理学 ~ 司法と地域連携について ~』
1999年の司法制度改革開始以降,一般の人々も司法に関心を抱く機会が増えた。しかしながら,向けられる関心の領域は限定されており,裁判後の過程についての理解は十分に進んでいない。特に刑務所については,知識不足による偏ったイメージの先行が,施設に対する偏見や出所者を社会的に排斥しようとする傾向を生み出している。心理学の研究領域においても,裁判に至る過程までについて比較的多くの研究が蓄積されている一方,刑事施設で何が行なわれているのか,あるいは出所した人が社会にどう復帰していくべきかについては十分な関心が払われていないのが現状である。 より安心・安全な社会の実現には,矯正のシステムが「可視化」され,知識不足に基づく偏見の低減が,社会全体として進むことが重要である。しばしば指摘される再犯の問題についても,その対応には,出所者を包摂するための社会システムの構築,司法と地域との連携の活発化が不可欠である。 本シンポジウムでは,司法と地域連携にかかわる様々な取り組みについて,現場で活動する方々からお話をうかがいながら,現在どのようなことが日本社会で問題になっているのかを意識化し理解を深めていく。刑務所では何が行なわれているのか,そこから出所した人はどうなっているのか,何が問題なのか,心理学者にできることは何か,について皆さんとともに考えていきたい。 |
[日時] 2014年12月14日(日) 13時30分 ~ 16時
[場所] 立正大学 品川キャンパス 11号館1152室
東京都品川区大崎4-2-16
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[企画] 日本応用心理学会企画委員会 上瀬 由美子(立正大学心理学部教授) [後援] 東京都品川区,立正大学心理学部 [司会] 上瀬 由美子(立正大学心理学部教授)
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[話題提供] (1)上瀬 由美子(立正大学心理学部教授) 司法と地域連携の重要性について ~住民意識調査の結果から~ (2)手塚 文哉(前 島根あさひ社会復帰促進センター長 現 東京矯正管区) 今後の刑事施設の在り方について (3)松尾 和英(品川区保護司) 品川区における保護司活動からみた地域連携の実際 (4)坂上 香(映画監督「ライファーズ 終身刑を超えて」) 映画製作過程で考えた矯正施設のあり方について [指定討論者] 藤森 立男(立正大学心理学部教授) |
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