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大会委員会企画シンポジウムB

ことばの県民性(方言)が現在も存在するのか
生まれてから続けて特定地域で暮らしてきた人の場合

日時:8月27日(日) 10:00 ~ 11:30
場所:立正大学 品川キャンパス 11号館5階(1151教室)

企 画 者:古屋 健(立正大学)
企 画 者:浮谷 秀一(東京富士大学)
司 会 者:浮谷 秀一(東京富士大学)
話題提供者:二宮 克美(愛知県代表;愛知学院大学)
話題提供者:鈴木 智子(福島県代表;福島学院大学)
話題提供者:菊池 やす子(茨城県代表;教育相談員)
指定討論者:上瀬 由美子(立正大学)
指定討論者:藤田 主一(日本体育大学)

【企画の趣旨】
 県民性研究は主に地域特有のパーソナリティを特定し記述することが古くから行われてきた。『人国記・新人国記』(浅野健二著1987)は,『人国記』旧版・新版を翻訳・合本したものであり,県民性研究の歴史的探求には欠かすことができない書物である。この書物を用いて,県民性を再吟味した研究発表を大村政男・藤田主一・浮谷秀一で日本パーソナリティ心理学会で行ってきた。これらの研究発表を続けている中で,ことばの県民性(方言)があることも一部記載されていた。そこで,ことばの県民性(方言)をテーマにワークショップを実施することにした。
 現在の日本は,テレビを代表とする各種のマスメディアが日常生活の中で違和感なく受け入れられている。そのマスメディアでは,標準語と呼ばれていることばが当たり前のように使われている。そのため,それらのマスメディアに接する機会(時間的要因など)が多ければ多いほど標準語を使うようになってきていると考えられる。そのように考えてくると,ことばの県民性(方言)の有無が興味ある話題となる。そこで,ある特定の地域で生まれたときから続けて暮らしてきた方をお迎えして,純粋にことばの県民性(方言)について考えていきたい。
 以上の趣旨を踏まえて条件に合った話題提供者を探してみたが,多くの方は,生まれたところと入学した大学が違う,就職した職場が違う,転職したなどで条件が合わなかった。生まれたときから現在まで同一地域で暮らしてきたという条件はかなり厳しいものだと知った。
 例えば,現在暮らしているところではその地域のことばを話し,地元に帰るとそ地域のことばで話すというように,住んだ地域に合わせている人にも出会った。ことばの県民性(方言)はしっかり根ざしていることを感じさせられた。
 その後も条件をクリアした方を探すべくいろいろな方に協力をお願いした結果,今回登壇いただく3名の先生方にご協力をいただけることになった。
二宮克美氏(愛知学院大学)は,愛知県で生まれ育ってきている。
鈴木智子氏(福島学院大学)は,福島県で生まれ育ってきている。
菊池やす子氏(茨城県教育相談員)は,茨城県で生まれ育ってきている。
以上3氏の方には,今までどのように地元のことば(方言)に関わってきたか,現在地元特有のことば(方言)が存在するのか,そしてどのくらいの頻度で使っているか,どのような方言があるかなどを語っていただくことにしている。
 当日話題となるであろうが,それぞれの地域についての方言に関する問題を提示しておく。この問いの回答を考えたうえで,ワークショップに参加していただければより興味深いものになると思われる。

愛知県の方言 福島県の方言 茨城県の方言
問1 けった
(1) 下駄
(2) 車
(3) 自転車
問2 でら
(1) ちょっと
(2) すぐに
(3) とても
問3 こっすい
(1) 怖い
(2) ずるい
(3) いやだ
問1 かめる
(1) 食べる
(2) 加える
(3) 人見知りをする
問2 腹くち
(1) おなかがすく
(2) おなかがいっぱい
(3) おなかが痛い
問3 さすけね
(1) 食べる
(2) 問題ない
(3) 左利き
問1 ごじゃっぺ
(1) ばかな人
(2) 威張る人
(3) 恥ずかしがり屋
問2 いしけー
(1) かっこいい
(2) 積極的な
(3) しょぼい
問3 いじやける
(1) 意地を張る
(2) とてもムカつく
(3) うれしい


 上記のように,どのような方言があるかをちょっと調べてみるとすぐにこれらの設問ができる。ことばの県民性(方言)について興味は尽きない。当日を楽しみにしてください。