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4月, 2017:

メールニュース Vol. 118 2017年4月23日

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日本応用心理学会 メールニュース Vol. 118
2017年4月23日
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 先日の常任理事会で,2016年度若手会員研究奨励賞が受賞が決定いたしました。
おめでとうございます。受賞者を五十音順で紹介します。

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 2016年度 「若手会員研究奨励賞」について
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日本応用心理学会     
学会活性・研究支援委員会

[氏名]  萩原 広道
[所属]  京都大学大学院 人間・環境学研究科 共生人間学専攻 修士課程
[研究課題名]
  幼児期の言語獲得初期における胚性名詞の研究:名詞と動詞の未分化性と分化過程
[研究計画書より]
 従来の言語発達研究は,子どもの理解語・表出語を品詞ごとに分析することが中心だった。言語発達に遅れのある子どもへの支援もこの影響を受けている(名詞獲得を促すための絵カードの使用など)。これに対し,本研究は,子どもの内面にある語の意味内容を品詞という枠組みを超えて検証する。「胚性名詞」の存在が立証されれば,子どもたちは,初期の音声言語によって,モノそれ自体だけでなく,モノに関連する活動や状況など,モノを取り巻くさまざまな価値の世界を見出し,理解・表現していることが明らかとなる。言語の形成に障害がある子どもたちに対しても,療育実践の現場で,モノと発語を1対1で組み合わせて訓練するような方法ではなく,胚性名詞の観点から,言語獲得のための新たな保育・療育の方法を提起することができる。

[氏名]  宮川 裕基
[所属]  帝塚山大学大学院 心理科学研究科 博士後期課程
[研究課題名]
  就職活動における不採用に対処する心理的資源の検討  セルフコンパッションに着目して
[研究計画書より]
 不採用は就職活動生にとって心理的負担が大きい。不採用に対する成長志向的対処の重要性を指摘する知見はあるものの,どうすればそのような対処を行使できるのかという研究視点は僅少であった。本研究では,就職活動を重視している場合,SC(セルフコンパッション)が高い人ほど,不採用に成長志向的対処を行いやすいため,満足できる別の企業から内定を得やすいというモデルを提起する。就職活動におけるSCの有用性を示すことで,これまでの就職活動研究の発展に寄与する。また,SCは介入により高まることが示されている。本研究の知見は就職支援の指針となり,SCを高める介入法の就職支援への応用可能性を示唆するという点で意義深いものとなる。

[敬称略,所属は申請当時]

以上

応用心理学のクロスロード 第9号

[表紙] [本文]
応用心理学のクロスロード 第9号 応用心理学のクロスロード 第9号

◆CONTENTS
[巻頭言]
応用心理学とは何か。今の立場から思うこと。  川本 利恵子

[特別企画]保育所・介護施設での事故・虐待と応用心理学

[特集]日本応用心理学会第83回記念大会報告
大会委員長からの報告 第83回記念大会を終えて  山本 勝則
参加院生からの報告
(1)<かたち>に励まされて  ポスター発表への挑戦!  萩原 広道
(2)日本応用心理学会に初参加して  蒲倉 聡
(3)初めての学会発表体験  佐々木 晶子
参加者からの報告
日本応用心理学会第83回大会参加記  王 晋民
自主企画ワークショップ紹介 WS1
精神看護シミュレーショントレーニグ  学外実習に臨む学生を対象として
企画者:戸田 岳志・緒方 浩志
自主企画ワークショップ紹介 WS2
気持ち良い体験をしよう  こころに響く看護師のマッサージ
企画者:大野 夏代。山本 勝則・山本 礼美子
自主企画ワークショップ紹介 WS3
治療的・教育的な価値を高める引き継ぎとするために
セラピストは何を引き継ぎ,何を受け取るべきか
企画者:佐藤 佑貴
自主企画ワークショップ紹介 WS4
植物の癒し効果を評価する:農業,医療そして応用心理学からのアプローチ
企画者:木村 友昭
第84回大会にむけて:立正大学  古屋 健

[ホープ登場 クロスロードの星]
(30)松原 詩織(文化学園大学)
(31)有吉 照子(目白大学)
(32)遠入 孝(三井ダイレクト損害保険株式会社)
(33)阿部 光弘(三井住友海上火災保険株式会社)
(34)今井 靖雄(手塚山大学大学院)
(35)仲嶺 真(筑波大学大学院)

[大学探訪]
研究室におじゃましました 群馬大学  吉田 浩之

[職場探訪]
HERO法律事務所  岩崎 章浩

[CROSSROAD ESSAY 私と応用心理学]
広範囲に活躍できる応用心理士  秋山 俊夫

[心理学から見たおすすめDVD紹介]
『風は生きよという』  森 由隆

[BOOK REVIEW 本を出しました]
玉井 寛    『クローズアップ「健康」』
森下 高治   『クローズアップ「メンタルヘルス・安全」』
内藤 哲雄   『クローズアップ「高齢社会」』
伊藤 武彦   『プログラムを成功に導くGTOの10ステップ
計画・実施・評価のための方法とツール
雨宮 俊彦   『笑いとユーモアの心理学  何が可笑しいの?
藤澤 伸介   『言語力  認知と意味の心理学
中村 隆一・渡部 昭男(編)
『人間発達研究の創出と展開  田中昌人・田中杉恵の
仕事をとおして歴史とつなぐ
森下 高治   『働く人のメンタルヘルス対策と実務  実践と応用

[応用心理士の現場]
髙橋 浩子(山手心理教育研究所)

[常任理事会通信]
・機関誌編集委員会からのお知らせ
・2016年度日本応用心理学会学会賞について
・日本応用心理学会入会案内(申込書)
・日本応用心理学会認定「応用心理士」資格認定申請の案内
・編集後記



※応用心理学のクロスロード9号の記事に関するお詫びと訂正
クロスロード9号に特集『保育所・介護施設における事故・虐待と応用心理学』の記事が掲載されておりますが,内容に一部誤りがありました(ページ:p.7,行数:23行目)。

【 誤 】
過去に行ったいじめの研究で,いじめのロールプレイ(いじめを受ける体験)をしたことがあります。

【 正 】
過去に行われたいじめの研究で,いじめのロールプレイ(いじめを受ける体験)をした研究があります。

「過去に行われた研究例の紹介」であり,インタビュイーの角山 剛教授が実施された研究ではありません。ご迷惑おかけした角山 剛先生ならびに読者の皆様に謹んでお詫び申し上げ,ここに訂正致します。


創刊号 第2号 第3号 第4号 第5号 第6号
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第7号 第8号 第9号 第10号 第11号 第12号
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第13号 第14号 第15号 第16号
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